上半期に、中国医薬品輸出入貿易は大幅な成長を遂げた。輸出額は213.82億米ドル、同期比36.62%の増となり、輸入額は131.64億米ドル、同期比45.67%の増となった。
上半期に、西洋医薬品製剤の輸出は9.45億米ドルを計上し、同期比30.71%の増となった。漢方薬材料の価額が大幅に上昇した要因を受けて、上半期に中国漢方薬類商品の輸出は42.95%という大幅な増長を実現した。抽出物、漢方薬剤の輸出はぞれぞれ47.68%、31.33%の増となった。上半期に中国の医薬品輸出は下記の特徴を示した。
一、輸出市場は多元化になった
6月までに、先進国のEU諸国、アメリカ、日本に対する医薬品輸出の成長幅はそれぞれ32.11%、29.49%、27.9%であった。三つの市場の合計は中国医薬品輸出における割合の49.96%(図1参照)を占め、去年同期比2.44パーセンテージの減となった。
同時に、先進国市場に対する輸出商品の構造は著しい変化を遂げた。医療器械類製品は引き続き高い成長を保ち、成長率が54.34%に達したものの、原料薬製品は成長に著しいかげりが出てきて、成長率が18.93%であり、平均28.63%という平均市場成長幅より低かった。新興市場は引き続き高速に成長し、アセアン、インド、ブラジル、ロシアに対する医薬品輸出の成長幅はそれぞれ44.73%、31.31%、57.38%、53.43%(図2参照)に達した。上記四つの新興市場に対する輸出額は45.08億米ドルを計上し、輸出総額における割合が去年同期比約1パーセンテージの増となった。
二、医療器械の輸出はハイエンド品の方に向かっている
技術の進歩につれて、国内企業の核心競争力は向上しつつある。中国医療器械中級・低級ランクの製品は一応自主生産を実現し、ハイエンド品でも次第に輸入品との交代を実現している。輸出は中級・低級から高級ランク市場へと突入している。
X線装置、CT装置、核磁気共鳴、超音波、核磁気共鳴映像装置を代表としたハイエンドの医療設備の輸出は著しく成長している。その内、核磁気共鳴映像装置の輸出量は大幅に55.13%を増長し、X線断層撮影機、カラー超音波診断機の輸出量の増加幅は20%を超えた。輸出市場の範囲は引き続き広がり、先進国市場特にEU市場に対する輸出の増加幅が著しかった。しかし、ハイエンドの医療設備の輸出は依然として「三資企業」(華僑資本企業、外国資本企業、中外合弁企業)が主導され、輸出における割合が80.25%を占めていた。
三、大口原料薬は量が増加するが、利益が低い
世界製薬工業の移転につれ、中国が世界初級原料サプライヤーになるという発展趨勢は日増しにはっきりになっている。上半期に、中国は25種類の大口原料薬を51.2万トンを輸出し、同期比31.61%の増となったのに対し、輸出額がわずか4.41%の増を実現した。
6月までに、6APA、アモキシシリン、ペニシリン工業塩は輸出のトップスリーにランキングされていた。
四、特色がある原料薬は出来高と価額が共に上昇する
コストと環境保全からの圧力を受けて、特色がある原料薬の生産がアジアに移転される歩みは加速されている。中国の一部分の特色がある原料薬を生産する企業は多国籍製薬グループと安定した提携関係を結び、及んだ品種がますます豊富になり、また注文が安定に伸びている。不完全な統計によると、6月までに、特色がある原料薬の輸出を主とした浙江海平、華海などの輸出状況は大幅に伝統的な大口原料薬を上回り、輸出量が同期比46.71%増、平均輸出価額が一キロごとに216.83米ドルに達し、平均価額が同期比24.18%の増となり、比較的な優勢が著しいであることを明らかにした。
五、バイオ製品の潜在力が期待される
目下、中国は大口原料薬→特色がある原料薬→模倣薬という発展バターンを次第に形成している。「国務院の戦略的新興産業に対する育成と発展を加速させることに関する決定」は、重大な疾病の防止・治療に用いるバイオ薬物、新型ワクチンと診断用試薬などの革新薬物品種を力強く発展させ、バイオ医薬産業の発展レベルを高めようと指摘している。同時に、これからの5年間に、世界医薬品特許期限が満期になるというピークの到来、各国が薬物支出を削減する意図及び規範的市場でのバイオジェネリック薬のオープンにつれ、将来のバイオジェネリック薬の発展に広いスペースをもたらすことを見込む。
図1 上半期中国医薬品輸出市場の分布
図2 上半期中国対主要医薬輸出市場の増加幅(%)
(出所:中国医薬報 2011年08月11日)