世界経済の緩やかに回復、世界医薬品市場の構造変化及び中国国内での医薬品に対する需要の拡大に伴い、2011年に、中国の医薬品輸出入貿易は大幅な増加を成し遂げた。医薬品輸出入総額は732.84億ドルで、前年同期比39.09%の増となった。その内、輸出は445.16億ドル、34.90%を増加し、輸入は287.68億ドル、46.12%の増であった。輸出入増加率上昇、新興市場増加迅速、特色原料薬輸出大好調、原料薬の世界市場シェアー向上、漢方薬輸出価格上昇等の特徴が現れた。
2011年、医薬品輸出の増加スピードは34.9%で大幅に上昇しており、115億ドルを増加した。税関データについての分析により、上昇した原因は主に三つの部分からなったことを明らかにした。一つ目は、世界製薬産業立地が加速に移転され、一部の特色がある原料薬の調達は中国に目を向けるようになり、ハイレベル医薬品の輸出が大幅に増加した。二つ目は、伝統医薬品は国際市場(新興市場を含む)でのシェアー率が引き続き拡大し、その内、ヨーロッパ、アメリカ、日本などの先進国市場での増加幅が32億ドルに上り、新興市場で伝統医薬品の増加幅は先進国市場を上回り、40億ドルに達し、合計して増加増量の約63%を占めた。三つ目は一部の国産診断治療用設備の輸出は中、高レベルの方法に発展してきて、有効にヨーロッパ、アメリカなどの先進国市場に進出した。その増加幅が約13億ドルで、増加総量全体の約11%を占めた。
税関のデータによると、2011年、中国が17つの新興医薬品市場に輸出した原料薬と診断治療用設備製品の増加率はそれぞれ32.10%、91.17%に達し、大口原料薬が新興市場でのシェアーは概ね30%~40%に達し、診断治療用設備製品がロシア、ブラジル、アセアンなどの市場でのシェアー率が3年連続して著しく上昇し、シェアー率がそれぞれ11.75%、8.32%と8.69%に達したことを明らかにした。
2011年、中国の特色がある原料薬、西洋薬製剤の輸出は21.74億ドル、同期比40.17%増で、医療保健類製品の輸出の平均成長スピードを上回った。特に対EU、オーストラリア市場への輸出は大幅に上昇し、増加幅がそれぞれ69.31%、1228.87%に達した。外資系企業の輸出は西洋薬製剤輸出の60%を占めており、増加スピードは60.56%に達した。原料薬の輸出量は2011年に更に増加され、増加幅が27.80%に達し、輸出額は220億ドル、26.58%の増となった。しかし、平均価額は依然として最低レベルで低迷し、同期比0.95%の減となった。中国原料薬輸出量の持続的な増加の主な原因は、世界製薬産業の立地が引き続き変化しているからともいえる。例えば、インドは原料薬の生産から製剤の生産への転換を加速させ、中国の原料薬に対する依存度を高められているので、中国の対インドの原料薬輸出量の増加幅は28.28%に達した。そして、伝統的大口原料薬及び続々と競争の優位性を備える特色原料薬は増加しつつ、市場でのシェアーが固められた。そのほか、アセアン、ブラジル、東ヨーロッパの医薬品工業の発足、発展につながれ、原料薬に対する需要が引き続き拡大し、中国原料薬に対する輸入を増加している等の原因を挙げられる。
漢方薬材料の価格が大幅に上昇したの影響を受けて、漢方薬類製品の輸出価格は持続的に上昇している。2011年、中国漢方薬類製品の輸出価額は36.48%を上昇し、抽出物、漢方薬材料の輸出価額は同期比それぞれ47.04%と17.77%の増となった。アジア市場でのシェア率が拡大しつつ、中国漢方薬類輸出の割合の57%を占めていた。
2012年、中国医薬品の対外貿易は引き続き成長のモメンタムを保ち、しかし、増加スピードが下落するだろうと見こむ。予測では、2012年、中国原料薬の輸出は速やかな回復的増加から安定的な増加へと転換し、増加幅がある程度下落する。増加する動力は欧米市場でのシェアー率が引き続き拡大すること及び新興市場からのニーズが増加することにある。西洋薬製剤、バイオ製薬、診断治療用設備などの付加価値が高い製品の輸出は国からの政策支援を受けて発展の歩みを加速し、引き続き30%ぐらいの増加スピードを保つ。医薬品輸入は「輸入拡大」という政策の継続及び国内医薬品市場の速やかな発展という環境の中で、引き続き安定に増加する勢いを保つものと見込んでいる。
(出所:中国医薬報 2012年02月22日)