カプセル薬物は投薬が便利で、飲みやすく、吸収しやすく、携帯に便利な特性をもっているので、薬物の選択において患者に愛用されている。
中国の市場では、カプセル剤の市場販売量は市場割合の17%~18%を占め、経口剤型錠剤の次に市場の第二位であった。2011年カプセル剤の販売数量がやや上昇して、同期比0.5%の増となった。2011年第一位の経口剤型錠剤の販売量は市場割合の60.25%であり、同期比1%の減となった。
関係データによると、2011年中国国内のカプセル市場は前年同期比9.46%の増であった。生産メーカの面で、国内企業は市場のメインメーカーであり、2011年国内企業の販売量がカプセル剤型化学医薬品の72.34%を占め、2010年より1%減少し、売上が63%~64%ぐらいに維持し、2010年とほぼ同じ水準を保っている。合弁製薬メーカの販売量は18.37%を占め、同期比1.07%の増、売上も同期比1.1%の増となった。
治療類別から見ると、消化系及び代謝性医薬品のカプセル類薬物は第一位を占め、そのシェアが19.16%であり、第二位である全身用感染抵抗薬物との差がわずか0.05%である。第三位の腫瘍抵抗と免疫調節剤の薬物は、市場でのシェアが16.28%、第四位と五位は心臓・血管系薬物と神経系薬物であり、市場でのシェアがそれぞれ15.32%と10.06%である。第六位の筋肉―骨格系類の薬物から、その後の市場でのシェアがいずれも10%を下回っている。国産のカプセル製剤の市場は主に前の5位の治療類別に集中し、市場全体の80%を占めている。
国内の生産メーカから見ると、トップ3は江蘇正大天晴、山東新時代薬業と浙江康裕製薬であり、それぞれの市場シェア率がいずれも3.00%~4.00%の間にある。トップ10の市場集中度(CR10)は29.69%、トップ20の市場集中度(CR20)は44.69%であり、国内のカプセル剤型医薬品の生産企業は競争力が分散し、低集中の市場に属している。
表1 国内の一部分の剤型医薬品の市場割合状況 | ||||
2010年 |
2011年 | |||
剤型 |
販売量 |
売上 |
販売量 |
売上 |
錠剤 |
61.04% |
20.08% |
60.25% |
20.76% |
カプセル剤 |
17.25% |
7.38% |
17.74% |
7.57% |
溶液剤 |
9.78% |
32.97% |
7.39% |
24.17% |
丸剤 |
5.31% |
0.30% |
5.04% |
0.28% |
粉剤 |
4.25% |
35.37% |
3.13% |
25.99% |
表2 中国の各類型メーカの市場状況 | ||||
2010年 |
2011年 | |||
メーカの区分 |
販売量 |
売上 |
販売量 |
売上 |
国産 |
73.32% |
63.96% |
72.34% |
63.44% |
合弁 |
17.00% |
21.73% |
18.07% |
22.81% |
輸入 |
5.53% |
11.63% |
5.09% |
11.03% |
表3 2011年国産化学医薬品カプセル剤型トップ10の薬物 | |
治療類別(大類) |
市場シェア |
消化系及び代謝性医薬品 |
19.16% |
全身用感染抵抗薬物 |
19.11% |
腫瘍抵抗と免疫調節剤 |
16.28% |
心臓・血管系薬物 |
15.32% |
神経系薬物 |
10.06% |
筋肉―骨格系類の薬物 |
7.10% |
生殖泌尿系と性ホルモン系薬物 |
4.77% |
呼吸系用医薬品 |
3.40% |
血液と造血系薬物 |
3.20% |
皮膚病用医薬品 |
1.04% |
(出所:医薬経済報 2012年05月09日)