2013年5月30日、中国商務省は「2012年医薬品流通業界運営に関する統計・分析報告書」(以下「報告書」と略称する。)を発表し、医薬品流通業界の全体規模、医薬品の卸売と小売企業の販売、経営状況などに関する統計と分析を行い、業界の発展動向に対する予測も行った。
「報告書」では、2012年、「全国医薬品流通業界発展企画要綱(2011-2015年)」に従い、中国の医薬品流通業界の発展は勢いが良好で、規模も拡大し、収益も穏やかに増加し、持続的で健全な転換期型成長傾向を呈していると指摘された。また、商務省の統計データによると、2012年、医薬品流通業界の売上総額は前年同期比18.5%増の1.1174兆元に達し、初めて1兆元を突破したという。医薬品流通市場の規模は速いスピードでの拡大を維持したものの、増加速度はやや落ち、増加幅も4.5ポイント下回った。
なお、「報告書」では、中国医薬品流通業界の発展には主に、次の特徴があると指摘された。具体的には、地方における医薬品使用の増加、医薬品卸売市場の集中が構造上の変化を呈していること、医薬品小売市場の規模は引き続き拡大したもののチェーン店率が依然として低いこと、医薬品流通関係サービスモデルの革新における新しい突破口の発見、業界における薄利経営の特徴がさらに顕著になったことだ。2013年、医薬品流通市場は穏やかに成長し、構造上の調整、モデルチェンジとレベルアップのペースも速くなる見込みだ。
図1 2008-2012年医薬品流通業界売上趨勢
表1 2012年卸企業主営業業務収入トップ10
表2 2012年小売企業売上総額トップ10
(出所:商務部サイト 2013-05-30)