急成長している中国市場に対し、世界の製薬企業は次々と進出し始めた。その中には数社の日系製薬企業がある。最も早く中国に進出した日本製薬企業は30年にわたる競争を経たにもかかわらず、中国での業績が欧米企業の歩みに追い付いていない。
過去の数十年間に、日本製薬の経営中心はずっと日本本国市場での開発に置かれてきた。それらの多数は医薬品研究開発企業であり、主な利益が自主開発の新薬から生れる。海外市場に対しては、日本製薬企業の通常のやり方は授権販売であり、主に外国の営業チームに頼って自社の製品を販売する。しかし、特許期間の満期、競争の激化、日本国民健康保険計画が医薬品価格を一層引き下げるなど、これらのパターンにより、益々市場発展のニーズを満たすことが難しくなっている。
このような国内と国外の経済環境の中、中国市場の価値は更に目立つようになっている。今まで中国市場に対する重視が足りなかった日系企業は、次々と中国市場に焦点をあわせて新しいプランをスタートし、着実に中国市場での業績向上に取り組んできた。
日本の最大な製薬会社である武田製薬のCEO長谷川閑史氏は先日、武田製薬はこれから10年間先の中国業務を企画することで、悪い経営状態からの脱出をはかると指摘している。
日本アステラス製薬は先日に、これから5年間先の中国市場を対象にスタートする「飛躍プラン」を発表した。CEO野木森雅郁氏は、「アジア市場における開発に力を入れ、重点的に中国市場での業務を拡大したい」と明確に述べている。
(出所:医薬経済報 2010年11月01日)