2015年5月11日、香港特別行政区政府衛生署陳漢儀署長一行ら三人が交流のため、中国食品医薬品検定研究院(略称は中検院。)を訪問した。中検院の張志軍副院長は陳漢儀署長一行らと会見し、漢方薬安全問題および品質標準などにおける協力について座談を行った。
陳漢儀署長はまず、中検院も制定にかかわった24品目の香港漢方薬材標準の最新状況について紹介した。現時点まで、7品目は国際専門家委員会による審査基準を満たし、2015年に出版した第七冊「香港漢方薬材標準」もこの7品目に関する論文を収録した。残りの17品目の2015年10月に国際専門家委員会の審査基準を満たし、2016年に出版される見込みだ。陳漢儀署長は中検院漢方薬研究所が参加する2015年開始の香港加工済み漢方薬材標準研究プロジェクトの状況について紹介した。中検院は第一期8品目のうちの1品目に関する作業を担当し、模範品目として研究を行うという。
陳漢儀署長は設立予定の香港漢方薬検査センターと漢方薬標本館について、中検院漢方薬研究所から人的、技術的サポートを受けたいと述べた。また、香港は医薬品の研究開発と市場監督管理に力を入れ続けているものの、標準物質の獲得が比較的に困難であるため、中検院に協力を依頼したという。
中検院の張志軍副院長は香港衛生署一行らの訪問に歓迎の意を示したうえで、双方が漢方薬安全と標準研究に関する協力を強化するよう期待していると述べた。また、中検院は香港漢方薬検査センターと漢方薬標本館の設立に人的、技術的サポートを提供することを承諾すると同時に、双方がデジタル化標本館の設立についても協力、交流を行うことも可能であると語った。
張志軍副院長は漢方薬研究所の馬双成研究員が率いる中国科技省2013年イノベーション人材育成促進計画重点分野独創チームである「漢方薬品質と安全標準研究チーム」について紹介し、双方が漢方薬品質と安全標準などで長期的協力、交流の場を構築し、漢方薬品質と安全研究保障体制の確立に一層力を入れ、プロジェクト関係協力と人的交流を深め、共同で学術会議などを主催するようとの期待を示した。漢方薬品質と安全標準研究、制定、検査測定の新技術と新方法、スタッフの研修、国際交流と協力などについて全面的な協力をしたいという。
(出所:中国食品医薬品検定研究院サイト2015-05-12)